プロテクト・ストーリー?
「その時、律人は小学5年生だよ、
小学生だよ。小学生。」
「うーん、確かに幼すぎ…?」
「うん。律人は幼かった。
だから、友だちみんなに反対されるは、
『亜美なら、絶対もっと良い人に
巡り逢えるから、そんな年下君、
止めとけ。』
だの、すっごい言われた。
それでも律人のことが好きで、大好きで、
止めるなんて、できるハズもなかった。
それから想いを伝えたら、
律人も私を想ってくれてて。
晴れて付き合うことになったけど、
それはそれで大変だったなー。
律人も私もかなり茶化された。
でも、お互い守りあって、
今があるんだけどね…。」
―亜美にそんな過去があるなんて
知らなかった。
初めて聞いた話だった…。
「今は、大丈夫…?」
「うん、大丈夫だよ。」
そう言って亜美は優しい表情をした。
「だから、わかるんだ。
周りの人間や友だちに
いくら反対されても、
諦められないのは諦められないし。
好きなものは好きだし。
自分自身でいくら制御しようとしても、
できないものなんだって…。
だから、海の気持ちわかるよ。」
「うんっ。」