空色デイズ ~陸上部エース♂×陸上部マネージャー♀の危険な取り引き~
-scene3-
すれ違った想い
ピッピッ――
グラウンドで、白線を引いたラインから。
部長の笛の合図と共に、二列になった部員たちが走り出す。
大会に向けてのタイムを計るためだ。
皆様こんにちは。高宮桜です。
最近、私には理解できないことがあります。
それがなんだって?
ええ、ヤツです。奴ですよ奥さん!
赦すまじ森本哉太!!
なぜ、拒めなかったんだ!!
2回も唇を奪われるなんて…。
私としたことがなんたる不覚……。
流されるなーーーっ!!!!
ただいま自己嫌悪真っ直中です。
憎っくき森本哉太!!
うがぁーー。
コホン。取り乱してしまいました。
「ピッ、休憩」
私がトリップしている間に部長の口から告げられた。