彼が幸せであるように
 
 
 
「雪音、かえろ」
 
「うん」
 
 
朝、一緒にきて
お昼、一緒に食べて、
放課後、一緒に帰る。
ひまな時はそのまま街に出てブラブラするだけ。
 
後、変わった事といえば。
 
 
『雪音』
 
 
名前で呼ばれるようになったことくらい。
 
昔も、結城くんは雪音って呼んでたらしい。
 
 
「今日は暇なの?」
 
「暇!」
 
「じゃあ、カフェでもいこ」
 


私の手をきゅっと握って、
カフェに向かって歩きだした。
  
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