彼が幸せであるように
――家に帰っても、
考えるのは結城くんの事ばかり。
私はもう気づいていた。
結城くんに、惹かれていってる。
いつのまにか、少しずつだけど……好きになってる。
「雪音ーご飯よー」
「あ、はーい」
お母さんに声をかけられて、ふと思った。
…お母さんなら、知ってるかも?
結城くんと私の仲が良かったなら、家に招いてそうだし…
「ねえお母さん」
「なーに?」
「斉藤結城って、しってる?」