彼が幸せであるように
 
 
「…だから、どういう意味…」
 
次から次へと、疑問が増えていく。
でも、答えはでない。
 
「別れて」
 
「別れないってば」
 
「……雪音なんてしらない」
 
頑として譲らない私をキッと芽衣は睨みつけた。
そのまま私に背中を向け、走り出した。
 
芽衣の気持ちがわからない。
 
それに、芽衣は言っていた。
 
『雪音の事を好きだった時だってしってた』
 
 
 
それは、小学生の時のはず。
なんで芽衣は知ってるの?
 
元…カノとか…?
 
あの二人は、なんなんだろう。
 
 
もやもやと黒い気持ちが心を侵食していく。
 
止まらない。
止められない。
 
 
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