彼が幸せであるように
次の日、街に出かけた。
駅前の大きなショッピングモールの中に入り、
聞いたことあるようなブランド店をうろうろする。
きょろきょろと見渡すと、可愛い服がたくさんあった。
見るだけで、幸せな気持ちになる。
「何かお探しですか?」
店員がマネキンの裏からひょこっと出てきた。
「あっ、えと、あの、デートの服を選んでて…」
「デートですか!いいですねえ」
気さくな店員に、緊張していたのが少しほぐれた。
「どういう系統がお好きですか?」
「系統…?えーと、女の子らしいのに挑戦しようかなって」
そういうと、店員が店内の服を何着か持ってきた。
「うわあっ…かわいい…!」