最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
「知ってる」


陸真さんはそう答え、「もっとしっかりつかまってて!!」と言うと、アクセルをグンッとふかした。


バイクのスピードが上がる。


あたしは振り落とされないように必死にしがみつき、ギュッと目を閉じた。


ゴウゴウと風が唸り声を上げながら通り過ぎていく。


「お前ら、ちれ!!」


陸真さんが他のメンバーに指示する声が聞こえてくる。


あたしはそれでも、怖くて目を開けることができなかったのだった。
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