最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
☆☆☆

それからどのくらい時間が立っただろうか?


辺りは静かになり、パトカーの音も聞こえなくなって、あたしはそっと目を開けた。


ここ、どこ……?


周囲には知らない建物が並んでいる。


さっきと変わらず潮の匂いがして、すぐ右手には海が見えた。


「未玲ちゃん、大丈夫?」


「あ、はい……」


「パトカーは巻いたから、もう大丈夫だよ」


そっか、巻いたんだ……。


そうとわかると、ホッと胸をなで下ろす。


あのまま捕まっていたら、きっとママが悲しんじゃう。
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