最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
うっ……。


痛いところをつかれてうろたえる。


「なぁ、何があった?」


「た、大したことじゃないし……」


腕を掴まれたままグッと体を寄せられて、あたしは体のバランスを崩してしまった。


あっ!!


と思ったときにはもう遅くて、キュッと閉じた目を開いた時には海堵の顔が、息がかかりそうなくらい近くにあった。


後方へ倒れ込んだあたしに、覆いかぶさるようにして倒れ海堵。


「あっぶねぇな!」


「なっ……! 海堵がちかづいてくるからでしょ!?」


なんであたしが怒られなきゃならないのよ!!
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