最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
☆☆☆

そして、修学旅行当日。


2泊3日だというのに女子生徒たちは大荷物を抱えてバスへと乗り込む。


「万結すごい荷物だね」


「未玲こそ」


キャリーバッグはバスの荷物入れに入れてもらったけれど、貴重品の入っているサブバッグはみんな自分の席へと持って入っている。


「上に荷物置く棚があるよ」


「本当だ。万結の荷物も貸して? 上に置くから」


そう言って万結から荷物を受け取り、背伸びをする。


棚は思っていたよりも高い位置にあり、あたしでもギリギリ手が届くかどうかだ。


「もうちょっと……」
< 292 / 488 >

この作品をシェア

pagetop