最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
必死でそう声をあげても、先生にあたしの声は届かない。


どうしよう……。


ダラダラと冷や汗が背中を流れていく。


その時だった、海都があたしの手を掴んで旅館の奥へと引っ張った。


「な、なにするのよ!?」


「入り口でもたもたしてたら危ないだろうが。それに、集合写真くらいまた撮るだろ。今回は諦めろ」


「そ、そんな……」


諦めろと言われても、ファンからの仕返しが怖いのに!!


すると、海都があたしの頭に手を置いた。


「なにを心配しているのか知らないけれど、大丈夫だ」
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