最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
「おい、いつまでそうしてるんだ」


海都にそう言われ、あたしはハッと我にかえって海都から身を離した。


見ると、砂浜にさっきの男たちが伸びている。


「あ、ありがとう……」


「ボーッとしてるからこんな野郎にナンパされるんだぞ」


「ご、ごめんなさい……」


シュンとしてうつむく。


すると、海都があたしの頬をそっと撫でた。


「ま、お前が無事でよかった」


「……海都……」


時折見せる優しさに胸がキュンッと鳴る。


なんだかあたし海都の一挙一動に振り回されてばっかり……。
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