最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
「のんきにあくびなんてしないで、早く出てってよ!」


あたしは海都を無理やり引っ張り起こし、ドアの方へと背中を押す。


「わかったよ。じゃぁな」


海都はまたあくびををしながら部屋を出たのだった。


その数分後。


万結が幸せなオーラをまとった状態で部屋へと戻って来た。


「お、おかえりっ!」


思わず声が上ずる。


だけど、万結は挙動不審なあたしに気づきもせずに夕べどれだけラブラブだったかを話ははじめて、あたしはホッと胸をなで下ろしたのだった。

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