最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
その瞬間少しだけ指先が触れて、そのまま陸真さんがあたしの手を握りしめた。


「陸真さん……?」


手のぬくもりにドキドキしながら、陸真さんを見る。


「シャンプーのいい香りがする」


そう言い、陸真さんはもう一方の手で濡れたあたしの髪に触れた。


「あのさぁ美玲ちゃん」


「な、なんですか?」


目を細める陸真さんの表情がやけにセクシーで、あたしは手を握られたまま一歩後ろへと体を引いた。


「告白の返事はまた今度でいいって言ったけど……」


陸真さんがスッと立ち上がり、あたしの体を引き寄せた。


背の高い陸真さんの腕に包まれると、あたしの視界に他のものは入らなくなった。
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