最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
教えてやるよ
家に帰り、あたしはすぐに机に向かった。


元々女子高よりも授業は先に進んでいて、ほとんど追いついていない状態のあたし。


のんびりしている暇はもうなかった。


さっそくノートと教科書を取り出して、ペンを握る。


まずは数学からだ。


「えっとぉ~」


クルクルとペンを回し教科書を見つめる。


教科書とノートを照らし合わせ……。


「……どうしよう、試験範囲がわかんない……」


試験期間が書かれていたプリントには、それぞれの科目の範囲までは記載されていなかった。


きっと、授業中に先生が教えてくれているハズなんだけれど……当然のように、あたしはそれを聞いていなかったのだ。
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