最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
本当は試験範囲を聞きたかっただけだけれど、教えてくれるなら嬉しいし。


「じゃぁ入って待ってろよ。俺、腹減ったからなんか持って来る」


そう言い、海都はあたしを自分の部屋へと入れて、自分は一階へと下りて行ってしまった。


1人になったあたしはドキドキする胸を押さえながら、海都の部屋を見回した。


部屋の間取りはあたしと一緒だけれど、海都の部屋は黒と白を基調としている。


家具は全部黒色で統一していて、物は少ない。


あたしはテーブルに勉強道具を置いて、そっと冷蔵庫に近づいた。


食べものを取りに行ったってことは、この中にもうないのかな?


そう思って冷蔵庫のドアを開けてみると、そこにはペットボトルに入った水だけが置かれていた。


「あれ、これだけ?」


あたしはキョトンとして冷蔵庫の中を見る。
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