最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
「べ、別に、そういうワケじゃないけれど……」


そう答えながらも赤面してしまい、あたしはうつむいた。


「いいじゃん。叶わなくても」


「……え?」


「ほとんどの恋がさ、片思いのまま終わってると思わない?」


「万結……」


「叶わないだろうなって思いながらも人を好きになる子って、沢山いるよ」


「うん……」


「だから、そんなに深く考える必要はないんじゃないかな。好きなものは好きなんだし」


好きなものは好き……。


その気持ちは、自分でコントロールできるものじゃない。
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