最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
「本当……に?」


態度が急に変わったのは、あたしが海都の思い出に入りこんでしまったからじゃなかったの?


単純に、嬉しかったから……?


「なのにお前、俺の事『お兄ちゃん』とか呼ぶし、そのお守り捨てるし」


「ご、ごめっ……」


必死で海都の事を忘れようとしていた。


好きな気持ちをごまかしていた。


「俺は、未玲が家に来た時から砂浜の『みーちゃん』だって気がついてた。でも、未玲はなかなか思いだしてくれなくて……」


「ごめん……海都!」


「あの時計まで、空李にやっちまうし」


そう言い、ため息を吐き出す海都。


「時計……って、あのヒヨコの?」
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