最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
☆☆☆

そっと緩められた海都の腕に、あたしは身を離した。


これからどうすればいいんだろう。


そんな不安があたしを包み込んで行く。


「心配するな」


海都の手が、ポンッとあたしの頭をなでた。


その感覚にどうしてだかホッとするあたしがいる。


「俺が守ってやる」


「……うん」


海都の唇がスッと近づいてくる。


あたしはそれに引き寄せられるように目を閉じて……2人の唇が触れあった瞬間、暗闇の中から拍手と歓声が聞こえてきて、あたしたちはパッと身を離した。
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