最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
ママの言葉にあたしは驚いて瞬きをする。


息子さんが……3人!?


しかも転校をしなきゃいけないなんて……。


この小さなアパートの部屋じゃ、それが聞き間違いであるハズがなかった。


あたしはせわしなく部屋を見回す。


透明の衣装ケース、木目の目立つ壁、そこに飾ってあるあたしが小学校の頃書いた水彩画、それらをぐるりと一周し、ママに戻ってきた。


ママはまた、不安そうに眉を寄せてあたしを見ている。


「……そうなんだ……」


「未玲、男の子って苦手よね……? それに転校なんて……」
< 5 / 488 >

この作品をシェア

pagetop