最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
あたし1人だけすごく平凡で、飛びぬけた魅力も能力もない。


「今日は早く帰って晩ご飯作ってあげようかな」


それとも、もうシェフの人が作ってしまっただろうか?


そう思うと、なんだか急に寂しい気持ちになってきた。


あたし、本当にあの家にふさわしいのかな?


今さらあんな大きな家の人たち一緒に暮らすなんて、できるのかな?


道路に転がっている小石を蹴る。


ママを応援すると決めたのに、2日目でこんなに不安になるなんて……。


「未玲お姉ちゃん!!」


突然聞こえたその声に驚いて振り返る。
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