最強鬼龍~3兄弟のお姫様~
「未玲お姉ちゃん、なにボーッとしているの?」


「え? なんでもないよ」


そう言って慌てて笑顔を浮かべる。


いけない、いけない。


《鬼龍》がどんなものなのか考えていて、空李君の話をきいていなかった。


家に近づいてくると、前方から白い服を着た海都が歩いてくるのが見えた。


え、あたしより前に帰ってたの?


ビックリしていたら「今日は走行会があるから、お兄ちゃんたちは先にリムジンで帰ってきてたんだよ」と、空李君が言った。


「走行会?」


「うん。《鬼龍》の走行会。今日学校に行ったなら《鬼龍》のことはもう知っているよね?」
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