【短編集】光ーmoonー
しかし…

ただ前を見て俺のもとへと
走ってきたえりは信号がま
だ黄色の状態で飛び出して
いた。

ドン

クラクションの音とは違う
何かがぶつかった様な鈍い
音が俺の耳に入ってきては
抜けていった。

今、何が起きた?

前から走ってきていたはず
のえりが呆然と立ち尽くす
俺の視界から消えていた。

「おいっ!大丈夫かあ」

知らない誰かが道路の真ん
中に集まり騒がしいほどに
慌てている。

< 5 / 101 >

この作品をシェア

pagetop