神聖魔法団【上】
その質問に悲しそうな顔をする。
一体なにがあったの・・・?
「あの時・・・」
黎兎が静かに話してくれた。
「黎奈に名前を呼ばれて気配を感じて後ろに振り返った時、
人の顔があった。
ソイツは俺を見てるんじゃなくて黎奈を見ていた。
それで、こう言ったんだ。
【見つけた・・・。やっと見つけたLicht・・・。】
って。
それで思ったんだ。コイツは黎奈を殺すに違いないって。
だから戦いから外してほしいって頼んだ」
「黎兎・・・」
「確かにそう言ったんだな?」
「あぁ」
「人に化けた魔族・闇族?
だとしても黎兎が見える訳ないしな・・・」
瑠雲が考え込む。