今日、君が結婚します
「じゃあ諦める?せっかく気持ちが通じ合ったけど友達に悪いからって諦められんの?どっちになったって松原はその子とは別れるんだよ?だって、松原はあっこ以外の女は誰も好きにならないって言ったんでしよ?

そのあっこと気持ちが通じ合ったんだからあっこが諦めても松原が諦めるわけないじゃん。

友達を裏切るなんてそんなの自分を正当化しようとしてるだけでしょ?友達に悪いと思うならどんなに松原が脅してきても会わなければ良かったんだよ。あんたはね、二人で会った時点でもう選んでんだよ」




淡々と寛子は話したけれど私にはかなりガツンと来た。


そう、そうだ。


私は断れないと自分に言い聞かせていただけ。本当に泉美のことを思って身を引くつもりならいくらでも逃げ道はあった。


別に私が告白したことを言ったとしてもそれくらい過去のことだと済ませることができた。



それをせずに二人で会ったのは、私が会いたかったから。再会して溢れてくる思いを受け止めて欲しかった。



その時点で私はもう最初から泉美を
裏切ってる。
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