今日、君が結婚します
「大和くん、私から言わせてもらえるかな?私が泉美に話す。泉美の彼氏を好きになったってちゃんと言いたい」



「亜希子・・・」



ゆっくりと彼の腕を解き向かい合った。




大和くんが伝えるのはもちろんだけれど、私からも言わなくちゃいけない。



逃げちゃいけない。そりゃ、黙っていればわからないなんて考えもあるけれどそれじゃダメだ。



私から伝えよう。恨まれても憎まれてもそれでも言わなきゃいけない。



「大和くん、私ねこの気持ちを間違いだなんて思いたくない。裏切ることだけれど好きになってしまったんだもん。泉美に悪いからって簡単に諦められるような気持ちじゃない。だから、ちゃんと泉美に話したいの」



「亜希子は本当真っ直ぐだね。ごめんね、俺がちゃんと泉美と別れてから亜希子に会いに行けばこんな思いさせなかったのに」



「そんなことない!あの再会した日に私が選んだの。泉美よりも大和くんを」



もう決めた。迷わない。私は私の恋を叶えるために動くんだ。たとえ、傷つけて裏切ってももう逃げたりなんてしない。
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