今日、君が結婚します
「おいっ、こら。タイムスリップしない」



寛子に声を掛けられるまで思い出して浸ってしまった。一日中、ずっとずっと松原くんのことで頭がいっぱい。



席もちょうど松原くんの斜め後ろで毎日のように眺めていられる。


プリントを後ろに配る時に振り向く彼と目が合うだけで一日、幸せな気分でいられる。



「でもさ、今年はもう受験だよ。いいの?告白しなくて。松原と同じ高校かなんて分からないじゃん」



「・・・そうだよね。松原くん、どこ受けるんだろう。同じ高校かなんて分からないよね」



「そうだよ。離れちゃったら会えないんだよ。今みたいにストーカーすることだって出来ないんだからね!」
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