今日、君が結婚します
ten years after〜重なった気持ち〜
うちに来る?そう誘われて断れず、結局松原くんの部屋に来てしまった。


車の中でずっと松原くんとのことを思い出してた。



彼氏ができたと寛子が伝えてくれてから松原くんは私の帰りを待つこともしなくなった。ただ、ずっと卒業するまで私のマフラーを着けていてくれてた。



やっぱり罪悪感かなと私はそんな思いに駆られたけれど寛子に怒られた。



「あれはもう松原のものなんだから使っても捨てても同じでしょ!」



確かにその通り。私のものではもうない。


だから、使ってもいいんだけれどそのときの私はやっぱり素直に喜べなかった。



「入って、寒いでしょ?今、エアコン入れるから」
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