恋愛学園
佐藤 桃也
長谷川 豹
八王子 琉宇
葉山 憂
原田 柊花
杜川 青
――――――
青のだけではなくて、他の四人のも入ってた。
腹黒王子のは、最初から入ってたみたいだけど。
こうみると、"は"が名字の人ばっかだな……。
絶対、豹なんかに連絡はしないけど。
「……芹那ちゃん……逃げないの?」
学園用のスマホを手にしたまま止まってる私は、また憂に呼ばれた。
しっかりしなきゃな……。
とりあえず、青だけには連絡しとこ。
青の名前をタッチして、メールマークがあるとこを触って本文を入力する。
差出人:城崎 芹那
To :杜川 青
件名 :城崎です
本文
青、少し動く。
送信したあとのメールを確認する。
まぁ、これでわかるよね?
スマホをポケットにしまって憂に目を向けて憂に合わせてゆっくりと走り出す。
「芹那ちゃん、誰かに連絡したの?」
「うん。青に少し動くって。それより、憂……大丈夫?疲れてない?」
人の足音が聞こえてこない所をゆっくりとしばらく走っているけど、隣の憂から少し息切れをしてるのを感じる。
多分、体力そんなないんだろうな。
「……だ、……大丈夫だよ……ハァハァっ……」