恋愛学園
あぁ、もう……台。
私には処刑台にしか見えないよ……。
台の前に行くと私をお姫様抱っこしたまま座り膝の上に私を下ろす。
ち、近い……。
きっと、私の顔は真っ赤なんだと思う。
桃也で慣れたと思ってたけどやっぱり、青と桃也は違う。
「……ハニーこれ食べたいな?」
「……っ、わ、わかった……」
耳元で聞こえた青の声に体が大袈裟という程に過剰反応してしまう。
お弁当箱の中にあるミートボールを箸で摘んで青の口元に持っていく。
「……あ、あーん?」
そう言うと青の口も開く。
……ん?
入れようとした瞬間に少しずれる青の口。
「……」
「なに、ハニー?」
箸を止めて青の顔を見ると笑っていた。
あぁ……こいつ、わざとだ。
「ダーリン、ジッとしててくれる?」
「どうしよっか?」
いや、黙って食べてればいいからね?
早く終わらそ?
周りが静かなうちにさ!!
「……わかった」
「ん?何が?」
ミートボールのソースをどうしても顔に付けたいらしい青の口に入れるのを諦めてソースのついて居ないものを掴み口の端に押し付ける。
「これで満足かな、ねぇダーリン?」
「そこは口じゃないかな……ハニー」
「さっきから口に入れようとしなかったのはどこのどいつかな~?ねぇ?」
やっと、口で食べた。
観念したように口を開き卵焼きを青の口の中に入れることができた。