恋愛学園
「……変な奴」
「そうなんですよ、変な奴で有名でもあるんですよ杜川君は」
「そうなん……っ!?」
後ろからいきなり聞こえてきた声に反応して振り向くといつ入って来たのかわからない王子先輩が私の後ろに立っていた。
「気に入ってくれました?君のパートナーの杜川青君を」
「……男と同室なんて聞いてないんですけど?」
多分、これは王子先輩は悪くない。
何も伝えてくれなかった両親のせいだってのは、わかってる……わかってるけど怒りが抑えきれなかった。
私に八つ当たりされてる王子先輩は王子スマイルを浮かべていた。
「御両親は何もお伝えしていないようですね。蘭舞学園について。では、簡単にご説明致しますね。
この学園の方針は4つあります。
1、恋をすること
2、愛する相手を見つけること
3、学業より恋愛優先
4、争いなさい
以上です」
「………………は!?」
おかしいからそれ方針じゃないでしょ。
学業より恋愛優先って……。
異常すぎるよ、この学園!
「パートナーは決まっていますが、他の者と恋をしたらパートナーはすぐにチェンジ出来ますので、安心して下さいね」
「……退学させて、下さい」
こんな学園でやっていける自信なんかないし、頑張りたいとも思わないんですけど。
とりあえず、今すぐに殴りたい……両親を。