恋愛学園
「結構、暗いな……なにか出てきてもおかしくなさそうだな」
「……な、何かって……?」
こんな暗いとこでそんな怖い話しないでよっ!
スタート位置から結構歩いたけど周り変わらず真っ暗。
懐中電灯で前の道を照らしながら私は学園用携帯で目的地までの道のりを見るけどずっと見ている意味ない気がしてきた。
「たえとば……人とか?」
「……は?」
え、そこお化けって言うところじゃないの?
人って何……。
「芹那、ちょっとこれ持ってて?」
「うん?」
やっぱ、憂と比べたら重いだろうしここまで私を運んで疲れたのかな?
懐中電灯を私に渡して私を降ろす桃也。
「あ、別に疲れたわけじゃないから」
「……ハハッ……」
考えてることをあっさり読まれてしまった。
それにしてもなんであんな真剣な表情してんの?
「あの会長は、本当によくわかんないね。芹那、誰かいる気をつけて」
「……へぇ……誰かねぇ……え!?」
「なんかね、さっきから俺のじゃない足音聞こえてたからおかしいなって思ってさ」
足音なんか全然聞こえなかったけど……。
でも、ほかにって青と憂なんじゃ?
「それはないだろうね?あの会長が俺らを同じ場所に行かせるなんてありえないしね?」
そっか……まぁ、腹黒王子だしないか……。
じゃあ誰?もしかして本当に……ゆ、幽霊!?
「幽霊は足音なんかしないよ。てか、さっきから考えてることただ漏れだよ?」
「……うん。なんで頭の中で考えてるのに会話成立してるんだろって思って――っ!?」
"た"と言おうとした所で桃也に腕を引っ張られ桃也の胸板に顔をぶつけると後ろから変な声と人を蹴る音が聞こえた。
な、なに?