恋愛学園
――青side――
あとで絶対あの会長殴る。
これじゃあ、芹那ちゃんの心配なんか出来ない。
「……う、憂大丈夫だからとりあえず俺から離れないでね?」
「も、ももちゃあぁぁぁん……」
「……桃也にもあとで出会えるから。どーしてくれるわけ?友達のお姫様あんたらのせいで泣いちゃったんだけど?てか、まだ懲りないわけ?」
スタート位置から歩いて数分で俺たちを囲むように現れた大量の黒服の男たち。
それを見た瞬間から泣き出す憂と、それに構わず襲いかかってくる黒服男たち。
「……はぁ」
憂は小さい分軽くて持ち上げてるのは楽だけど……憂を片手で抱き抱えながらこいつら倒すのは結構疲れる。
そして、耳元で聞こえる声には耳がやられそう。
何人倒したかなんて知らないけど足元には黒服が結構倒れてるけどまだあれだけいるんだよな……。
「うおおおおおお!」
「……邪魔」
なんで向かってくる奴全員叫ぶんだ?
まぁ、暗いし目印になって俺は楽だけどね。
向かってきたやつの脇腹に蹴りを入れる。
そう、こいつらは叫んでくるくせにすごく弱い。
「話は聞いてたけどこいつやるな……」
叫ぶ以外に初めて話したなこの黒服。
てか、あんたらが弱すぎなだけなんじゃ……。
「けど、やっぱりまだ甘々なガキだな。だから大切な女すら守れないんだよな」
「……は?」
「今回もあの時のように失うんじゃねぇーの?」
「会長にそう言えって言われたわけか。ムカつく。憂は守るよ絶対ね。桃也との約束だし。ほら、来いよ全員ぶっ殺す」
「……っ、い、いくぞ!全員かかれー!!」
あいつがリーダーなわけか。
まじで、会長殴る。
四方八方からではなく何故か全員真ん前から来ていた。
馬鹿なのか?まぁ、いっか。