嘘つき、でも騙されてあげる
卓斗が私を見守る中、「監督さん私やってみようと思います。


今のままじゃ私前に進められなくて、


覚悟決めました。よろしくお願いします。」



監督が嬉しそうに笑い、「夢花頼むな。」と私の肩を叩いた。



なんだか監督の肩に当たった手が暖かかった。



なんだかなつかしいような、ずっと触れていてほしい感じがした。



回りが急に騒がしくなった。



星野さんが入って来たからだ。



星野さんは今起きてる状況が分からず、



「すみません遅れてしまって。」



監督がいきなり、「星野帰っていいぞ。おまえをヒロインから外した。



悪いがおまえにもう用事はないから。」



星野さんは驚いて、「監督遅れた事は許されない事かもしれないけど、


突然ヒロインを外すなんて酷すぎるし、有り得ません。


私ヒロイン降りませんよ。」





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