嘘つき、でも騙されてあげる
「夢花は僕と優里の子供なんだ。」



涙が溢れ出た。



聞きたくないよ。



私はパパとママの子でいたかった。



ずっとずっと騙されていたんだね。



須藤監督が私のパパ?



なら何で今までほって置いたの?



今さら18年も立ってから会いに来たの?



私は泣いていて声が出ない。



「どうして今さら私に会いに来たの?」



私は震えながら聞いた。



監督は、「ごめん。夢花の存在を認めてるのが怖くて逃げていた。



優里が死んだ事も認められずにいた。



僕はどうしょうもなく意気地無しだ。



たけど夢花と会って優里は夢花の中で生きていると思った。



今は夢花が愛おしい。」



監督が私を優しく抱き締めた。



怒りたいのに怒れない。



監督も苦しそうに泣いていた。





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