嘘つき、でも騙されてあげる
「夢花僕を許してほしいなんて思っていない。



夢花の父親だと認めてほしい訳じゃないんだ。



ただ僕はこの映画に夢花が出てほしい。



優里の夢を叶えてやりたいんだ。



僕が監督になったら、優里が僕の映画に出たいと言っていた。



その夢を夢花に頼みたいんだよ。」



監督は私をずっと見つめたままだ。



私は泣き過ぎてうまく呼吸も出来ない。



私はどうしたらいいの?



私の本当のママ優里さん?


優里さんに会えば何かがわかるのかも知れない。



私は優里さんに会おうと思った。



「私優里さんに会いたい。」


と小さく呟くと、監督が私を見て、



「今から優里に会いに行こう。」



と言ってくれた。





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