嘘つき、でも騙されてあげる

卓斗のご機嫌が悪い。



｢卓斗どうしたの？｣



中々こっちを見てくれない。



｢夢花今俺の事忘れてただろう？｣



｢違うよ。だって卓斗とは一緒に暮らせないでしょ。


監督のとこにいたら、卓斗にいつでも会えると思ったからで。｣



監督がいるのに卓斗が私を抱き締めた。



監督は苦笑い。



｢今度は僕が嫉妬してしまうよ。｣



もう二人とも何を言ってんだか、



呆れてなにも言えない。