嘘つき、でも騙されてあげる
次の朝玄関を開けると司がいた。



私は驚きのあまり声が出ない。



「夢花おはよう。」



いつもと変わらない様子の司。



「司約束破ってごめん。それから私やっばり司とは付き合えない。



私卓斗が好き。」



司は何も言わない。



遅刻するから急ごうと私の手を握る。



私がその手を払おうとすると、「駄目だよ夢花。夢花はもう俺の者だから、



誰にもやらない。卓斗には絶対渡さない。」



司が私を抱き締めて無理矢理キスをする。



止めて司。



どんなに力を入れてふりほどこうとしても、



男の司の力にはかなう訳もなく。



私はそのまま近くの公園に連れていかれた。



怖くて声が出せない。




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