嘘つき、でも騙されてあげる
今日夢花にスカウトの話しどうした?と聞かれ少し焦った。



夢花には断ったと嘘をついてしまった。



夢花が嬉しそうに笑った。


おまえが笑ってくれれば俺はそれでいいと思ったんだ。



たけど家に帰ったら、台所で親父が倒れていた。



俺は慌てて救急車を呼び、兄貴に電話をした。



父親は脳梗塞だった。



一命はとりとめたが、もう働く事は出来ない。



俺は決めた。



ごめんな。



夢花のそばにいてやれなくて、



おまえとこんな形で別れる事になるなんて、



夢にも思わなかったよ。





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