嘘つき、でも騙されてあげる
久しぶりに真南に電話をした。



「もしもし真南元気?」



『元気って言いたいけどつわりがひどくて大変だよ。

夢花は結婚しないの?秀輝さんと婚約してるんでしょ。』



「プロポーズされたけど返事はしてない。


秀輝は好きたけど、愛してるのか分からなくて、


五年も付き合ってるのにね。」



『卓斗とは連絡とってるの?』



「卓斗とは五年前に別れたというか、距離をおこうと言ったまま、


会ってないし連絡もとってないよ。


卓斗はテレビで見てるだけ。」



「何それ。あのね卓斗も結婚式に呼んだの。


卓斗も出席出来るんだって。


芸能人が二人も来てくれるなんて凄いよね。』



私は卓斗がまさか真南の結婚式に出るなんて思ってなかった。



『夢花。卓斗を結婚式に呼んだのは夢花に会わせてあげたかったからなの。


こうでもしないと二人は会おうとしないでしよ。


私からのプレゼントだよ。

素直になった方がいいからね。


二人にとって五年なんてたいした事ないでしよ。』



真南の言葉に何も返せなかった。





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