CHERRY



「ごめん!待っててもらったのに悪いんだけど英知くんが話あるって……だから今日は一緒に帰れないかも。」


そう箒を片手に言う穂乃花。


えええええ!


何がどうしてそうなったんだ……。


詳細が聞きたいけど、なんだか穂乃花はソワソワしているようでちゃんと話が出来なそう。


「うん、分かったよ。どういう経緯があったのか後で詳しく話を聞かせてね。」


「もちろん!」


元気よく私にそう言うと、今度は木野に向かって、掃除監督の先生が終わりにしていいって言ってたよ、と言った。


木野は、お…、おうと返事をしていた。

穂乃花の変わりように驚いているのだろう。


それにしても、この学校の掃除って、はほんや緩いよなあ。


そうぼんやりと思っていると、


穂乃花がじゃあ、私帰るねと言って鞄を持っていた。


用意早いな……、よっぽど嬉しいのだろう。



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