Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
夏休みも終わりに近づき、坂下との補習も最後となった。



一息ついたところで、坂下に聞かれた。



「イギリスには、行かなくても良かったのですか?」



「うん…。」



私は…一緒に暮らした記憶の欠片もないパパのもとに行くよりも、今はこうして坂下のそばにいたい。



でも、2人きりでいられるのは今日が最後。



見ているだけで良いなんて可愛いコト思ってた過去の私に戻れるわけもなく、やっぱり触れてみたいの。



クーラーの効いた指導室だったら誰も見てないし、ちょっとくらいならいいよ…ね?



私は坂下に近づくと、その唇を奪いにかかる。



だけど、もうちょっと…というとこで阻まれた。



坂下が手にしていた、扇子によって…。



「先生、ガード堅い。」



「あなたのような生徒かいれば、そう成らざるを得ません。」



坂下は自分の唇をガードしていた扇子を回転させると、私の唇に押し当てた。



「Wie für ich….

Aber ich kann Sie nicht eine Liebesaffäre machen lassen.」



英語じゃなかったので、何を言っていたのかは分からなかった。



でも…今のは、明らかに間接キス…だよね?



タバコを吸いに部屋を出た坂下の背中を見つめながら、アトでさっきの言葉の意味を教えてもらおうと思った。



だけど、結局は教えてくれなかったんだ…。














 

~・~・~・~
ケータイの読者様へ
ダイアクリティカルマークが、文字化けで表示されるようです。
代用表記を掲載いたしましたので、読み換えをお願いします。
für = fuer
Liebesaffäre = Liebesaffaere
ご迷惑おかけいたします。m(_ _)m


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