Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
ちゃんと胸にサラシ巻いてますが?



「とりあえず、上にこれでも羽織りなさい。」



坂下はそう言うと、自分の肩に掛けていたスポーツタオルを、私の肩に掛けてくれた。



坂下が去った後、みんなが



「坂下先生、耳まで真っ赤!」



「こんなの、チューブトップみたいなものなのにね。」



なんて言って、笑ってた。



「坂下先生からタオル借りるなんて、すごいじゃない。」



梨香が私に、耳打ちした。



そう、普通だったら無いよね。



坂下の、バカ…。



期待させるようなこと、しないでよ。



私、欲張りなんだよ。



坂下の優しさを、もっと欲しいって思ってるんだよ。



汗を拭うフリをして、目尻に溜まった涙を拭った。



タオルから、坂下がいつもつけてる香水の匂いが漂ってきた。



私は、その香りを胸いっぱいに吸い込んだ。












 
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