Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
パパと一緒に写真を撮ってもらってから、競技が残っている私は着替えに行った。



坂下は、しばらくパパと喋るつもりでいるようだ。



グラウンドに戻ると、入口でパパが待っていた。



いや、待ち構えていた…と言った方が正しいだろうか。



「アンジェリーナ、あの人は妻子持ちなんだって?」



眉間に皺を寄せ、パパが言った。



隠してたことが、バレた。



「あ…そうだっけ?」



今、イギリスに連れ戻されるのは嫌。



だから私は、とぼけることにした。



「そんな話、聞いてないよな?

なぜ嘘をつく?

言ったら、反対されるとでも思ったか?」



失敗した!



そう思った。



「平気で嘘をつくような娘に、一人暮らしさせるわけにはいかない。

すぐに、俺と一緒に帰るんだ!」



パパが、私の手首を掴んだ。



「何よ、そういうこと言えるの?

私たちの間に、信頼関係を築く時間なんか無かったじゃない!

私は、アイツの苗字を名乗るのが嫌でアンタを利用しただけに過ぎない。

だからといって、文句なんか言わせないわよ。

最初に私を捨てたのは、アンタの方でしょ!?」



「アンジェリーナ!」



「ママと離婚したとき、私を連れて行ってくれなかったじゃない。

連れて行ってくれたら、私はあんな目に遭わなかった…。」



私がそう言うと、パパは私から手を放した。



手が離れたことをいいことに、私は応援席に向かって駆けてった。











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