Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
呼出 【院長目線】
診察を終えたカズと、ナースステーション前で会った。
30年の付き合いになるかというこの男ともうすぐ別れるのかと思うと、寂しさを感じている。
だけど、最期までカズの前で悲しい顔はしない。
カズが入院する前に行った同窓会の写真が出席した奴の1人から送られてきたので、一緒に見ながら雑談する。
ナースコールが鳴ったのは、そんな時だった。
「えっ…、坂下…さん!?」
ナースコールを取ろうとした看護師が、びっくりした表情で表示板とすぐ側にいるカズを交互に見る。
「どうした?早く取りなさい。」
「院長…鳴ってるの、坂下さんの部屋なんです。
故障、でしょうか?」
「点検、済んだばかりだろう?」
それを聞いたカズは嫌な予感でもしたのだろうか、血相を変えて走り出した。
「とりあえず取って、応答あるまで呼びかけて!」
看護師に指示を出し、カズの後を追った。
俊足のカズに追いつくわけもなく、差は開くばかり…。
本当に病人か?とさえ思う。
カズの奴、教師になってからは仏だの温和だのとか言われているらしいが、本性は…。
『修羅の坂下』
そんな異名が付けられる程、本気で怒らせたら間違いなく地獄を見ると言わしめた男だ。
何かあったのなら、取り返しがつかなくなる前にカズを止めなければ…。
30年の付き合いになるかというこの男ともうすぐ別れるのかと思うと、寂しさを感じている。
だけど、最期までカズの前で悲しい顔はしない。
カズが入院する前に行った同窓会の写真が出席した奴の1人から送られてきたので、一緒に見ながら雑談する。
ナースコールが鳴ったのは、そんな時だった。
「えっ…、坂下…さん!?」
ナースコールを取ろうとした看護師が、びっくりした表情で表示板とすぐ側にいるカズを交互に見る。
「どうした?早く取りなさい。」
「院長…鳴ってるの、坂下さんの部屋なんです。
故障、でしょうか?」
「点検、済んだばかりだろう?」
それを聞いたカズは嫌な予感でもしたのだろうか、血相を変えて走り出した。
「とりあえず取って、応答あるまで呼びかけて!」
看護師に指示を出し、カズの後を追った。
俊足のカズに追いつくわけもなく、差は開くばかり…。
本当に病人か?とさえ思う。
カズの奴、教師になってからは仏だの温和だのとか言われているらしいが、本性は…。
『修羅の坂下』
そんな異名が付けられる程、本気で怒らせたら間違いなく地獄を見ると言わしめた男だ。
何かあったのなら、取り返しがつかなくなる前にカズを止めなければ…。