Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
手を繋いだまま、2人で来た道を戻る。



「アンジェ、少々伺ってもよろしいですか?」



「いいよ、何?」



「先程、綺麗な花を使って拒否をしたとおっしゃいましたが…、あれは何のことでしょうか?」



「ホワイトデーに白いバラの蕾をくれたこと、覚えてないの?」



「そのことは覚えていますが、何故拒否につながるのか理解できません。」



「花言葉…。」



「そこまでは考えていませんでした。

どうやら、あまり良くない意味が込められているようですね。

差し支えなければ、意味を教えてください。」



「『心にもない恋』…それと、『愛するには若すぎる』。」



私の言葉を聞いた坂下は



「しまったな…。」



そう呟いた。



「あなたのことだから、だいぶ泣いたでしょう?」



あの時は、坂下がくれた花が枯れるまで毎日泣いた。



それ以来、街で白バラの蕾を見かけると、涙がこみ上げてきたこともあった。



「あなたは、かなりの泣き虫ですから…。」



坂下は繋いでいた手を解くと、私の頬を左手で撫でた。



なによぉ、私が泣くのは…。



「泣かせてばかりの私が、言うことではありませんが…。」



坂下は、自分が泣かせてるって自覚あるんだ?



可笑しくて、こみ上げてくる笑いをかみ殺すのが大変だった。












 

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