Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
帰路
帰りの電車では、手を繋いでくれた。



しかも、恋人繋ぎ。



だから、私の提案にも乗ってくれるんじゃないかって期待して聞いてみた。



「先生、帰る前にウチ…寄ってく?」



「アンジェの家に…ですか?」



「あっ、別に変な意味じゃないよ。

ごはん、作ってあげたいなって…。」



うわ、何弁明してるんだろ…私。



怪しさに拍車かけて、どうすんのよ。



「アンジェの手料理、楽しみですね…。」



その返事が嬉しくて、俯いてた顔を上げて坂下を見ると…。



疲れていたのか、坂下は寝息をたてていた。



不思議なことに、今は会話が無くても不安にならない。



ガタゴトと走る電車に揺られていると、私まで眠くなってきた。



走り回ったもんなぁ…。



ZZZ…。



「アンジェ…、アンジェ。」



坂下に揺り動かされて、目が覚めた。



「もう着きますよ。」



「ん…。」



寝ぼけ眼の私は、目をこすった。



そんな時でも、片手はしっかり坂下と繋いでるもんなんだなぁ…。



まだ半分寝ぼけながらも、そんなことに気がついた。



「アンジェの寝顔、可愛いですね。

誰にも見せたくないので、人前で眠ってはダメですよ。」



耳元で坂下がそんなこと言うから、完全に覚醒した。



坂下が、そういう言葉を口にするとは思わなかった…。



嬉しくて仕方ないけど、寝顔見られるのはちょっと恥ずかしいな…。










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