Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
坂下は私をベッドに降ろすと、部屋の電気を消し、カーテンを半分開けた。



「今日は満月です、この月明かりの下で…というのも悪くはないでしょう?」



月明かりに照らされた坂下の横顔に、私の心臓が跳ね上がった。



ベッドに腰掛けた坂下が、私を抱きしめる。



ウチは大通りから外れてるのでいつも静かなんだけど、今夜は一段と静かな気がする…。



激しい心臓の音が坂下に聞こえちゃうのが恥ずかしくて、私は身を硬くした。



すると坂下は、私の耳に自分の胸を押し当てた。



坂下の心臓も、私に負けないくらいドキドキしていた。



なんだかすごく安心したら、身体の力が抜けた。



坂下が私の顎に手をかけて上を向かせるから、てっきりキスだと思って目を瞑った。



だけど、そういう気配が無かったから不思議に思って目を開けると…。



坂下は私の目をじっと見つめて、言った。



「アンジェリーナ、愛しています。」



「私もだよ、先生…。」



私は、坂下の背中に腕を回した。



「あの…申し訳ありませんが、今だけでも『先生』と呼ばないでいただきたいのですが…。

背徳をしている現実を、突き付けられている感じがしてしまいます。」



そういう…ものなの?



「じゃあ、何て呼んだら良い?」



坂下は照れながら、ハッキリ言った。



「名前で呼んでいただけると、嬉しいです。」











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