Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
バス
半分開けたカーテンから差し込まれた光が眩しくて、目が覚めた。



坂下は、まだ眠っているみたいだ。



起こさないように腕の中から這い出ると、ロング丈のTシャツを着て、バスタブにお湯を張った。



お風呂の準備ができるまで、ベッドの中にいる坂下をどうやって起こそうか思案していた。



やっぱり、キス…かな?



物語じゃ王子様がすることだから、ホントは私がして欲しいくらいの憧れのシチュエーション。



あべこべだけど、坂下はキス魔だから…良いよね?



私はそっと、ベッドサイドに近づいた。



「ん…アンジェ…。」



寝言なのか坂下が呟き、腕を動かした。



まるで、腕の中にいる私の頭を撫でるみたいに…。



私はベッドから出ているのだから当然なんだけど、坂下の手は空を切った。



驚きの表情をした坂下は



「アンジェリーナ!!」



ガバッと上半身を起こし、周りを見渡した。



ベッドのそばに座っている私を認めると、ホッとした顔して私に抱きついた。



「消えて…しまったのかと思いました。」



そう言うと、私を抱く腕に力をこめた。



もう、何言ってるんだか…。



もうすぐ私の前からいなくなっちゃうのは、坂下の方なのに…。












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