Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
「いつまで、1人で耐えるつもりですか?

特に長い休みがある度に増えるピアスは、心の痛みを誤魔化すためのものでしょう?」



その言葉を聞き、私はここに来て初めて、坂下の眼を見た。



全てを見透かしたような、そんな眼をしていた。



まさか…。



「坂下、アンタ…ドコまで知ってるの!?」



「ただの、憶測です。

G.W.明けに保健室で休んだときのこと、覚えていますか?

あの時、アンジェは聞かれたくなさそうでしたので黙っていましたが…。」



「あの時の寝言、聞き取ったんだ?」



それなら、私が義父に何をされてたかってことくらい…、坂下には分かるよね。



「だったら、なんであの時に何も言わなかったの?」



「アンジェが、私に助けを求めていなかったからです。

しかし、今はあの時と状況が違うと思ったのですが…間違っていますか?」



確かに、ママが知ったら悲しむと思って隠そうとしてた。



だけど、ママは私のことを信じてくれない…。



「私が助けてとでも言えば、坂下が助けてくれるわけ?

アンタに、そんなコトができるとでも?」



どうせ、できるわけがない…。



そう思っていたのに…。



「勿論です。」



その言葉を聞いた瞬間、嬉しくて涙が出た。



坂下が、ハンカチで私の涙を拭ってくれた。



「夏休み中に、カタをつけましょう。

そこでアンジェにも協力していただきたいのですが…。」



私は、坂下の言葉に耳を傾けた。









 
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